政府も対策に乗り出すほど身近な問題になった「ブラック企業」。転職を志望する企業がブラックか否かを事前に調べることは、転職者にとってごく当たり前のことになりました。

しかし、ブラック企業を明確に定めた法律は存在しませんし、その定義も人それぞれな側面があります。ここでは、ブラック企業とは一体どんな企業なのかを考えてみましょう。

ブラック企業とは「労働者を使いつぶす企業」

一般的な見方では、ブラック企業とは「労働者を使いつぶす企業」とされています。その使いつぶす手法とは、体力的に過酷な労働であったり、仕事のミスに対する罵詈雑言だったり、セクハラやパワハラだったり、あるいはサービス残業の強要だったりします。

ブラック企業に共通する“使いつぶしの手法”は、以下のようなものがあります。

  1. 休暇(有給休暇・法定休日)を取らせない・取りにくい
  2. 採用時に提示された仕事内容、待遇と実態が大きく異なる
  3. 日常的なセクハラやパワハラ、アルハラ(アルコールハラスメント)
  4. 社員を怒声や罵倒などでマネジメントする
  5. 経営者や管理職による好き勝手な解雇・昇格・降格
  6. サービス残業の強要
  7. 経営者が会社の資産(お金や設備、社員)を私物化する
  8. 達成が到底不可能な目標・ノルマを課す
  9. ノルマ未達成や業務上のミスに罰金(給与からの天引き)を課す

もしあなたの会社内でこうした“使いつぶし”の手法が見られるようであれば、そこはブラック企業である可能性が高いと言えます。もしかしたら転職するタイミングが来ているのかもしれません。

ブラック企業とはいえないケースもある

コンサルティングファームのコンサルタントや出版社の編集職は、総じて激務であることが知られています。毎日が終電帰りで、休日に自宅作業することも少なくありません。しかし、こうした業界からはブラック企業だという声はあまり聞こえてきません。激務であっても納得のいく給与が得られたり、大きなやりがいが得られたりするからです。

このように、“ブラック的”ではあってもブラック企業とはいえないケースは多々あります。ブラックさをカバーできるほどの給与ややりがいがあるからです。

「ブラック企業を避けたい!」と考えるのはごく自然なことですが、「勤務時間が長いからブラック」「自宅作業が多いからブラック」と短絡的に考えていては、キャリアの幅を自分でせまくしてしまう可能性もあります。企業選びの際には、多角的に判断するようにしましょう。